Kの所感

管理人ケンヤの色々なことに関する所感を綴っていくブログです

(ネタバレあり)シン・エヴァはこんな映画でした。

昨日はシン・エヴァについてのファーストインプレッションとして、「どう感じたか」にばっかり着目して書いてしまいました。

なので今日は「結局どんな映画だったのか」を書こうと思います。

まあ要するに「こう感じた」ではなく「こういう作りに見えた」という話ですね。

昨日に習って改行を沢山入れてから書こうと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結論を先に一言で言うと「救済のの物語」でした。シンジ君が皆に救われ、皆を救う話。

最初にマリ達によるパリ解放をオープニングとして描き、そしてシンジが第三村で救われ、合流したミサト達がシンジ以外でネルフに挑み、最後にシンジが人々を救済する、という流れでした。

オープニング:「パリ解放」

赤一色となっている世界を浄化?改善?しようと頑張るのは、伊吹マヤをリーダーとする舞台。そしてそこに襲いくるのは、量産型のエヴァ?使徒?(すいません、ここらがあやふや)

で、それに対するはリメイク版での新登場人物であるマヤ。彼女は両手が無いがオプションパーツでそれを補っているエヴァに乗り込んで戦い、マヤ達を守ります。

で、最後にはパリを赤い世界から救い出すという流れ。どうやらネルフの支部があったらしく、そこで色々な補給などができるようでした。

 

ここはエヴァンゲリオンのロボット戦闘を存分に描きつつ、おかしくなった世界の紹介でもありました。

描かれる戦闘シーンの迫力は流石に圧巻で、一歩間違えば全員死亡してしまうのでは無いかという緊張感も出ていました。

まあここは、本当にオープニングであり、観客をエヴァの世界に引き摺り込むには十分な役目を果たしている部分では無いかと思いました。

序:「第三村での癒し」

前作Qで打ちのめされたシンジは、すっかりと心が折れてある意味で見慣れているシンジに。

それを無理矢理アスカが連れて行ったのは第三村と呼ばれる場所であり、そこには昔のクラスメイトだった鈴原トウジや相田ケンスケ、そして鈴原の妻担ったヒカリが。

そこは世界がおかしなことになっても、それでも手を取り合って生きていこうとする人々の集まりでした。

そこでシンジは自らに閉じこもってしまい一人俯く日々。対してレイは畑仕事や赤ん坊の面倒見などを手伝い、自らが知らなかった「人間らしい生活」に触れて行きます。

やがてシンジは、放置してくれつつも見守ってくれていた人々の優しさに癒されますが、レイの「タイムリミット」を目撃し、やるべきことをやらなければならないと立ち上がります。

 

これ、シンジが復活するシーン。

特別に何かがあった訳じゃありませんでした。アスカの言葉は強烈でしたし、ケンスケは優しく見守ってくれていましたが、決定的な「何か」があったわけでもなく。

結局、シンジを癒してくれたのは普通のこと。皆の優しさと、そして時間でした。

正直こういう復活の仕方は、なんか、素晴らしいと思いました。「破」での強いシンジ君の片鱗が感じられましたし。

破:「ネルフとの決戦」

ミサト達の船に乗ったシンジ達でしたが、シンジは危険人物として閉じ込められ、ここから動くのはミサト達。

彼女らはゲンドウと冬月のいる場所へと殴り込みをかけに行きます。

そして立ちはだかるのは沢山のエヴァンゲリオン達。それらをくぐり抜けて倒そうとするも、最後に出てきたゲンドウに全てをひっくり返され、戦艦も落とされた上、アスカが囚われになってしまいます。

それを受けて、自分が戦いにでるというシンジ。メンバーとは色々揉めますが、結局最後はシンジがエヴァンゲリオンに乗り込んで、マヤと共に最終決戦に挑みます。

 

ここも圧巻の戦闘シーンでした。もはや敵がエヴァなのか使徒なのかよくわからなくなってきましたが。イナゴのように群がる敵をアスカが蹂躙するシーンも迫力ありましたし、戦艦対戦艦のシーンで無茶な作戦を実行し成功させたのはさすがミサトだという感じでした。

そう、戦闘ではアスカ無双でしたね。

最後に出てきたゲンドウにひっくり返されるわけですが、もはや人外となったゲンドウの不気味さはラスボス感たっぷりで。

やっぱりエヴァのラスボスは碇ゲンドウなのだな、と見せつけられましたね。

旧劇場版ではここまで明確な敵とはなりませんでしたが、今回は真っ向から敵となっていました。ああこれこそが見たかったのだよな、と思いました。

急:「ゲンドウとの最終決戦と、人々の救済」

見出し的に最終決戦と書きましたが、確かにそれぞれエヴァに乗って戦闘しましたが、そこはここまでくればあまり重要ではありませんでした。

そしてミサトが最後の力でサポートし、その力を持ってシンジがゲンドウの計画をひっくり返します。

物語はここから救済へとシフトしていきます。

ゲンドウの内心が描かれ、アスカが描かれ、レイが描かれ、カヲルが描かれ。

それぞれのキャラに寄り添った救済が与えられて物語から退場していきます。

そして最後、自分を犠牲にしてことをなそうとしたシンジでしたが、そこにユイが現れてシンジを助けます。

最後、砂浜で佇むシンジをマリが助けにきて、「さようなら全てのエヴァンゲリオン」と消えていきます。

エピローグ的に、大人になったマヤ、そして何より「大人に成長したシンジ」が描かれて終撃。

 

いやぁもう、エヴァに出てきたチルドレン達と、そして何よりゲンドウの心理描写内心描写、そして救済が描かれました。

ここまで丁寧に各キャラに対して描写するとまでは思っていませんでしたし、そこの演出も「エヴァらしい」ものであったため、こここそがファーストインプレッションで書いた素晴らしいと感じた箇所でした。

ロボットものとしてやっていたはずの殴る蹴るといった戦いを「意味がないもの」と断じ、そして精神の描写へとシフトしていく様子が、まさしくこれこそエヴァだな、と。

 

何より最後の成長したシンジ君にはちょっとホロッとしましたね。

この「成長した」という言葉をシンジくんに使えるというのは、本当に嬉しいなと思いました。

それだけのものを背負ってきたし、それだけのものを救った上での、本人が生きて成長して見せ姿なのですから。

最後に

というわけで実際にどんな映画だったのか、というのを書いてみました。

まあこれでストーリー全体がわかるわけでもないし、救済の物語と書きつつ「どう救済されたのか」については触れていないので、その意味では不親切なのかもしれませんが。

それこそここで書くのは野暮であり、将来の自分がこれを見て思い出そうとするくらいだったら、実際に映画を見直して欲しいなと思います。

 

TV版を初めて見た時に胸に感じた思いとは、かなり変わりましたが。

それでもこの作品を、ヱヴァンゲリヲンの完結として見ることができて、本当によかったなと思いました。