Kの所感

管理人ケンヤの色々なことに関する所感を綴っていくブログです

(ネタバレあり?)新エヴァと旧エヴァの違いについて

日曜日にシンエヴァを見てきてから3日連続で同じトピックについて書くことになるのですが、とりあえず今日で完結です。

今回のお題は、「新エヴァと旧エヴァの違いについて」です。

というのも、例えばTV版ガンダムのリメイク映画とかは見たことありますが、基本的にはTV版と何も違いませんでした。

もちろん新作カットがあったりちょっとした変化はあったのですが、そこまで大きな変化はありませんでした。Zガンダムのあれだってそうです。

 

ですが新エヴァは結構違ったなと思いましたので、それについて書いていこうと思います。

例によって改行の後で。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一言で言うと、「シンジが成長した」というのが唯一にして最大の違いだと思いました。

「序」

まずリメイクエヴァの四部作最初の「序」ですが、正直「違いはないなー」というのが感想でした。

TV版でいう6話めくらいまででしたか。ラミエルとの対決まででしたね。

もちろんラミエルのデザインが変わっていたり、その他色々新作カット祭りでしたが、ですが大筋のストーリーは何も変わりませんでした。

 

もちろん細かいことをあげればいくらでもあるのでしょうが、大筋は全く変わりませんでした。

 

ので、これについてはあまり語ることはないです。

「破」

新エヴァで最も「おおっ!?」と良い意味での驚きがあったのが破でした。

最大の違いは「シンジくんの強さ」だと思いました。

TV版のシンジは一話とかと比べれば精神が段々安定してきて、そして「死に至る病、そして」で叩き落とされ、それからいくつかのイベントを経て精神がどんぞこに陥りますが「男の戦い」で見事にパイロットに返り咲く、という流れがありました。

この「破」もアスカ登場から始まりゼルエルを倒すところくらいまでなのですが、そこに旧エヴァとは決定的に違うところがありました。

 

TV版シンジは、こういってはなんですが、「男の戦い」であっても強くなったというよりもベクトル破「素直になった」に近いところがありました。

しかし「破」でのシンジは、「強く」なっていました。

あのシンジがレイを助けるために強さを発揮して見せて、決着を自らの意思でつけて見せて。

その後の演出も展開も、旧エヴァのシンジではなし得なかった領域まで到達したからこそのものでした。

正直これを見て「新エヴァすごいかも」と思い始めたのでした。

「Q」

そしてそんな「破」で膨らんだ思いに一気に冷や水を浴びせられたのが「Q」でした。

物語はここからTV版のそれから解き放たれて、一気にオリジナルな新作へと踏み込んでいきます。

まあベースは「最後のシ者」と言えなくもないですが、まあ、オリジナルと言って良いでしょう。

「破」で強くなったシンジですが、誰もまともな説明しないくせに酷く当たりすぎて、まともな情報を与えられないのだから当然まともな判断もできず、結果的に悲劇が訪れるわけです。

正直、全くシンジの責任ではない気がしますが、登場人物は自分たちの説明不足を棚に上げて、ただシンジを罵倒しまくります。

要するにこの映画は、物語をどん底へ落とし込むと同時にシンジをひたすらにどん底へ叩き込むための映画でした。

 

なんというか「破」で見せたシンジの強さがこじあけた先にあった世界ですが、ただひたすらにシンジに辛い世界。

正直なところ、ゲンドウにしてもミサトにしても、態度も言動も不明確不明瞭であり、ただ「新しいエヴァ」を描くための準備に使われただけの映画だったといっても過言ではないなと思います。

 

逆に言えば、全ては最後に「シンエヴァ」に託されたわけで、それを見事に成したと評価するからこそ私は新エヴァは素晴らしい作品だったと思っているわけですが。

「シン・エヴァ」

シン・エヴァについては昨日色々書いたのであれですが、結局は強くなったシンジが自分を取り戻し、そして決着をつけた話でした。

そしてその展開もエンディングも、シンジが強くないといたれない領域でした。

 

新エヴァのラスボスはゲンドウだったわけですが、仮にTV版のシンジが対抗シエタカといえば、絶対に無理だと思います。そんな強さはTV版の彼は持ち得ていませんでした。

逆に言えばゲンドウに対抗する強さを獲得することができなかったから、TV版そして旧劇場版の展開はああなったのだ、とすら言えると考えています。

 

ラスボスであるゲンドウに対抗しうる力を持つまでにシンジが至ることができたため、この物語はQとシンというニューステージにいたり、物語に決着をつけることができたのだと言えると考えます。

シンジの成長

TV版のシンジが「男の戦い」で見せたものは確かに番組開始当初に比べたら「強さ」と言えるものでした。

が、新エヴァでシンジが見せてくれたものは真に強さ、そして成長と呼べるものであり、だからこそQとシンというステージでゲンドウと決着をつけ、エヴァンゲリオンと「さようなら」ができるようになったのだと思えます。

 

なので個人的には大変満足しているし、世間での評価もそうであって欲しいなと思っています。

 

最後に。これは戯言ですが、もしこれがTV版の後に、旧劇版の代わりに納得いく展開も踏まえて描かれていたら、もしかしたらエヴァは今以上の伝説になっていたのかもしれないな、と思いました。

当時は神格化されてた気がするので、それを受容できるだけの映画版が供給されていたらどうなったか。

考えるとちょっと面白いなと思いました。